トピック
1971年に寄贈されたおびひろ動物園内の噴水設備ですが、経年劣化が進行して使われないまま放置されていました。
この噴水とは別に㈱徳井建設様による園内施設の改修工事の防水施工を当社が行っていましたが、噴水の改築を提案したところ快諾いただき実施しました。
施工前
観覧車や豆汽車などのアトラクション付近の通路に使われなくなったままの噴水がありました。経年劣化によるひび割れやモルタルの欠損・浮き、さらに塗装の剥離が著しく進行していました。
劣化部のはつり・脆弱部のケレン
仕上げモルタルや劣化したコンクリートは電動ピックではつり落とし、旧塗膜や風化した層はカップでケレン除去していきます。脆い層の上に補修を行っても早期に劣化してしまうため、健全な層までしっかり落とします。
モルタルによる復旧
長年親しまれた寄贈品であるため元の形をできるだけ残します。噴水は円形の組み合わせによる造形で、感覚だけで左官仕上げをするとフォルムが崩れてしまうおそれがあるため、当て板に元の形を型どりしてモルタルを使用して再現復旧していきます。
モルタル仕上げ
細かい造形もコテで慎重に仕上げていきます。噴水として利用されていた時に水が流れていた溝も、デザインがいいのでそのままの形で復旧していきます。
モルタル修復完了
きれいな円形を造形することができました。ここからレンガを積んで花壇へと生まれ変わらせます。
レンガブロック積み
中央に土を入れるためにレンガを積んでいきます。水平や通りを見ながら敷き並べていきます。
モルタル修復・レンガ積み・塗装完了
塗装は周りの遊具に合わせた配色にし、中央の銅像もきれいに塗りなおしました。
花壇完成
中央へ土、周囲には白い化粧砂利を入れ完成です。寄贈時に取り付けられていた銘板は銅像の足元に移設しました。中央の銅像もきれいな花に囲まれてきっと喜んでくれているはずです。
花壇はおびひろ動物園のほぼ中央、観覧車や豆汽車などのある通路付近にあります。来園されたされた際にはきれいに生まれ変わった花壇を見て、訪れた皆様に喜んでいただければ幸いです。
コンクリートの表面の軽微な豆板や気泡・傷などは薄塗用のポリマーセメントで修復することが可能ですが、補修痕はどうしても目立ってしまい美観を損ないます。当社ではコンクリートの美観や意匠性を求められる現場でも多くの施工実績があります。
着工前
高い意匠性から塀や外壁などに採用されることがある杉板浮き造りのコンクリートですが、上部にちょっとした豆板が発生してしまいました。
周辺に浮きや骨材のゆるみが無かったのでそのまま表面を補修していきます。
表面の修復
豆板の部分を補修材で充填して、木目模様を櫛やコテでつけています。写真からは分かりずらいですが、まだ補修痕は目立ちます。
色合わせ完了
木目の色と独自の風合いを顔料で調色し仕上げていきます。その他にも枠材から移ったと思われる渋のような跡も調色して修復完了です。
依頼者様からも仕上がりに満足していただきました。このような木目模様のコンクリートは特殊な例となりますが、一般的なパネコート型枠のコンクリートも表面の色や模様は多種多様となります。利用者の方に安心して使っていただくためにも、コンクリートの仕上がりについてお困りの際は当社までご連絡ください。
昭和6年 十勝北部に建立された歴史ある神社の大鳥居。長きにわたり雨や風雪にさらされ、凍害によるスケーリングが全体に及んでいました。大鳥居の表面補修と炭素繊維シート貼付けによる補強工事を実施しました。
補修前
補修に先立ち足場を組立て、発生ガラや材料の飛散防止のためシートで養生します。
劣化の状況
凍害によって表面が激しくスケーリングしています。凍害は表層から徐々に劣化が進行するため、表面はとても脆くなっています。手で擦るだけで骨材がパラパラと落ちる状態です。
断面修復状況
脆い層を残したまま補修しても十分な効果が得られないため、脆弱部をできるだけ撤去しポリマーセメントモルタルで断面修復を施工します。
炭素繊維シートによる構造物補強
専用のプライマーを塗布した後、下地処理を行い接着剤を含浸させながら炭素繊維シートを張り付けていきます。炭素繊維は航空機やロケットなどにも利用され、建築や度目の分野でも補強に用いられる軽く強靭な素材です。炭素繊維シートを張り付けることで、せん断力や曲げ耐力が増加し地震などへの耐力が向上します。
補強完了
樹脂材の硬化後にトップコート材を塗布し断面修復と炭素繊維シート補強工の施工完了となります。
足場を撤去した後、ご奉納され現在に至っています。
道東地区の自治体からドローンのお問い合わせをいただきデモンストレーション飛行を行いました。近年頻発する自然災害に備え、救命活動時にドローンを有効活用するための取り組みです。
デモンストレーション飛行の様子(2015年11月)
土砂災害や地震などで人や車両が入っていけない場所の調査や、AED(自動体外除細動器)などの救援物資の運搬に利用する計画を進めています。デモンストレーションには町長様や自治体職員様・消防隊員様らが参加され、その様子は地元新聞に掲載されました。
テスト飛行・操作説明会(2016年2月)
救命活動にあたられる消防職員様へ、導入いただいたドローンを用いたテスト飛行と操作方法のレクチャーを実施しました。